家を買った
ひとつの土地に、庭を挟んで、二つのぼろぼろの平屋が建っていた。
北側の建物は、以前の土地の持ち主さんが、借家にしていたものだった。
作りも甘くて、床が傾いていた。
庭は、ジャングルみたいに雑草に覆われていた。
庭を挟んで北側の35坪程度の母屋は、
埃だらけで雨漏りの跡があったけれど、
40年前の大工さんがしっかり建てた様子が見られた。
敷地が150坪あった。
香西本町の街の中、
敷地があんまり広くて使い勝手が悪くて、
古い建物が2件も建っていたので壊すにしても予算がかかりすぎる。
そんな理由で、もう一年以上も買い手がつかないのだと不動産屋さんが話してくれた。
あまり予算を持っていない私たち、古くても建物が建っていることは、逆にとてもありがたかった。
相方が、
「ここにしよう!」
人の集まりやすい家を探していた。
その理想に、ここはぴったりだと思う。
お酒が大好きな相方は、騒いでも叱られない家が、最低条件だったのだ。
何か生き物が、目の端をかすめた。
三匹の野良猫が、こちらを見ていた。
室内を見ているとき、バタバタバタと屋根の上を何かが駆け抜けた。
ノラ猫の喧嘩までにぎやかだ。
by shibata-design
| 2014-01-16 21:53
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